『CITY HUNTER』『Fire Fever!』所感

CITY HUNTER』 

ミュージカル『CITY HUNTER』-盗まれたXYZ-
原作/北条 司「シティーハンター」(C)北条司コアミックス 1985
脚本・演出/齋藤吉正

CITY HUNTERは全くもって世代じゃないし、1980年代後半に懐かしさを感じる世代でもないということと、家族も比較的自由な雰囲気で、いわゆる昭和的な文化にはあまり触れる機会がなく育ったというところで作品及び作品の時代背景への理解が浅いという点で、そもそも原作のターゲット層ではないことを理解してもらうとして。
あまり好みではなかったです。

作品が1980年代後半の東京・新宿を舞台にしているということは、今の価値観とは違うことがたくさんあるということで、それを現代の価値観で書き換えることが正しいとは思わないです、それは歴史修正的なので。

ただ快不快でいうと不快かな。

それは身体的な表現をすることが良いとか悪いっていう話ではなくて、キャスティングが比較的オープンな外部舞台とは違ってクローズドな集団の中でキャスティングされる宝塚において、いわゆる「お色気」的な役をあてられた方の意思が見えないからかなと。
オーディションに応募して勝ち取った役ならばその人自身が選んだという意思を感じられるけれど、たまたまその時期に宝塚という劇団の雪組に配属されていたために割り当てられた役ならば、生徒さん自身がネガティブな発言を公の場ですることは難しいと知っているからこそ少し不安感であったり心配する気持ちは持ってしまいます。

ヨシマサの演出

これに関しては「趣味が合わない」に尽きる。

IAFAの時も思ったけど、歌を入れるタイミングが全部「えっ今?」

ビジュアル系の演出は好き。セットとか綺麗だし。

全体的に名前のある役付いてる割には出番ない生徒さん多い印象。
(それが宝塚といえばそうだけど)

総じて

話を聞かないおじさんと話していて「ああぁ!」ってなるときみたいなちょっとしたイラッと感が積もっていく感じがちょっとして、見ていて「楽しい!ジェンヌさん美しい!」で全部どうでも良くなる感じではなかったな。
たぶん昔の漫画原作向いてないです私が。

NZMの感じも好きじゃないのでヨシマサ苦手説はある。大いに。

『Fire Fever!』 

ショー オルケスタ『Fire Fever!』
作・演出/稲葉太地

Jungle King

鳥を思い起こさせるようなお衣装をみなさまお召しになられていて素敵でした。
縣くんの捌け際の手の残し方が優雅な鳥のようで、解釈一致すぎて手元に注目して見てしまいました。

ただ熱さ、炎、情熱なんかを表現する時に、赤色であったりジャングルを用いるのはありきたりなような。

Concrete Jungle

スーツを着ている男役ほど恰好いいひとはいない。

ただハットを被っていてお顔がはっきり見えないところが惜しいというか、ファンとしては大層悔しかったです。
銀橋出てジャケットを脱いだらあがたのシャツのカフスボタンがギラギラでたまらなかった... 
最近めっちゃ縣が来てる(私の中で)

男役って凡人には着こなせないお衣装を着こなしてこそですよね。

Arabesque Rockette

例の、というか、噂の。
迫力がありました。いろんな意味で。

なんとなく、雪組の生徒さんをあまり知らない私でもなんとなく男役さんと娘役さんの区別はつくので、宝塚って面白いところだなと改めて。

 

ショーいつも体感5分しかないから困る。